レザークラフトで使う、お道具や材料を紹介していきます。
これから始めたい方やもっと知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてくださいね!
レザークラフトは革裁ち包丁、ハトメ抜き、ゴムノリ、糸、アルコールランプなど、幅広く様々な道具や材料を使います。
ここでは初心者の方が揃えておくべき、基本の道具をご紹介します。
お道具は、セリエのオンラインショップでも販売しております。
1.革裁包丁(かわだちぼうちょう)
革を裁断する専用の包丁。
巾が広く直線を裁断するのに適したタイプや、細かな曲線など小回りの利くタイプがあり、形やサイズも様々です。
また、カット以外にも「漉き(すき)」という革を薄く削る作業にも使います。
安価で手に入りやすく、替え刃式の「別裁ち」もあります(写真右側)。
自分で刃を研ぎ、手入れを繰り返すうちに、だんだんと手に馴染み、体の一部のように育っていくのが醍醐味です。
変わった形なので、職人っぽくて雰囲気がありますね!
2.手縫い糸
お教室ではポリエステル製のミシン糸を使用していますが、手縫い専用の糸も販売されています。
また、麻糸などの天然素材もあり、太さも選べます。
それぞれ使用感や雰囲気が多少異なりますが、革の手縫い専用を選べば大きな失敗はないでしょう。
色は豊富に用意されているので、革とのバランスを見て好みで選びましょう。
革の色と変化をつければアクセントに、同系色なら落ち着いた印象になりますよ。
3.ハトメ抜き
円形の刃がついた打ち具。
革に打ちつけることで、きれいな丸穴を空けられます。
カシメやホックを取り付ける位置に、これを使ってぴったりサイズの穴を空けておきます。
コンマ数ミリ単位で、豊富なサイズが揃えられています。
ただし、多少違うサイズでも大きな失敗にはならないので、必要なサイズだけをピックアップして手に入れるのがオススメですよ!
4.オールマイティープレート
カシメ、バネホック、ジャンパーホック、マグネットホックなどの各金具を取りつける際に台として敷いて使う、いわゆる「打ち台」です。
表面の丸い窪みに金具の球面をはめて打ち付けることで、球面をつぶすことなく、固定することができます。
凸凹を減らすために、裏側の平らな部分を台として使い、意図的に潰すこともあります。
大げさな名前がついていますが、すべてのサイズの窪みがついているので、「コレ一台でオールマイティ!」という意味でしょう(窪みがワンサイズのタイプもあるので)。
5.クイキリ
先が平らになったニッパーのような道具です。
ファスナーの長さ調節をする際、ムシ(テープについている噛み合う金具)を取り外す作業で使います。
ファスナーを使うアイテムでは、必須といえるでしょう。
サイズが選べることもありますが、大きい方が力が入れやすいので、慣れない方ほど大きめをオススメします!
6.アルコールランプ
「フチ捻(化粧捻)」という道具を熱する際、ロウソクなどではススがつくので、アルコールランプで熱します。
理科実験用やコーヒー用のものが販売されていて、どれでも大丈夫なのですが、実験用のものが小学生の理科の授業を思い出せるので、ノスタルジーに浸るにはオススメ。
燃料は、「燃料用アルコール」というものを薬局などで手に入れてください。
アルコールは底から1~2cmほどは入れましょう。
少なすぎると芯が焦げてしまうので、注意が必要です。
7.重石(ウェイト)
いわゆる「重り」です。
型紙の形を革に写す際に、ウエイトで押さえておけばズレを防止できるので、より正確な切り出しに役立ちます。
ご家庭で代用できるものがあれば試してみてください。重い方がしっかり固定できますよ。
8.ゴムのり
革を貼り合わせるための接着剤。
「天然ゴム製」や「合成ゴム製」があり、後者の接着力が強い傾向があります。
商品ごとに意外と使い心地が違うので、いくつか試してみて自分好みのものを見つけると良いですよ!
ただし、揮発性物質が入っているため、使用中は換気をし、使っていないときはしっかりとフタを閉めておきましょう。
また、ゴムノリは少し乾かしてから貼るのがもっとも接着力が強くなりますので、革を貼り合わせる際は焦らず慎重に作業できます。
9.サンドペーパー(紙ヤスリ)
「コバ」と呼ばれる革の縁を磨いて仕上げる際は、まず始めに紙ヤスリで削って表面を滑らかに整えます。
紙ヤスリには番手があり、数字が大きい方が細かく、小さい方が粗くなります。
削り始めは粗いもの、少し整ってきたら細かいものと使い分けることで、効率よく滑らかにすることができます。
写真のように、3cm角程度にカットしたものを用意しておくと、細かい作業に便利ですよ。
10.ふのり
ふのりは「でんぷん」が豊富に含まれる海藻の一種で、革のコバを磨く際に塗る仕上げ剤になります。
煮溶かして液状にした「ふのり液」をコバ磨きの際に塗ることで、洗濯糊のように固まり、革の毛羽立ちを抑え、平らに、滑らかに整えることができます。
天然素材のふのり以外にも、樹脂などを調合した「コバ仕上げ剤」という商品があるので、好きなものを使いましょう。
ふのりはタンニンなめし革にしか使えないので、クロムなめし革の場合は、ロウで磨く方法を使うか、クロムなめし革に使えるタイプのコバ仕上げ剤を使ってください!
11.ジラコヘラ
ゴムのりを革に塗るためのヘラです。
類似品でも問題ありませんが、よくしなる素材で作られているので、適度な力で押さえつけながら作業すると、ダマなどを作ることなく薄く塗り伸ばすことができます。
白い方は青い方より「コシ」があるので、使いやすい方を選ぶと良いでしょう。
本番に臨む前に、力の入れ加減などを練習するのがオススメ。
サイズがいくつかありますので、ゴムのりを塗る範囲に合わせて使い分けると、効率的ですよ。
12.ローラー
貼り合わせた部分を押さえつけ、革をしっかりと接着するための道具。
手やヘラで擦っても問題ありませんが、ローラーは面で接着するときに有利です。
表面を引っかいて傷つけたり、凹ませたりするリスクが減り、キレイな状態のまま接着できます。
バッグなど、パーツが大きいアイテムを作るときに威力が発揮され、作業スピードがアップします。
13.糸切りハサミ
糸をカットするためのハサミ。
もちろん普通のハサミでも糸は切れますが、革のギリギリの位置でカットするのは意外と繊細な作業なので、専用のものを用意すると作業が楽になります。
やはり、昔ながらの和バサミが使いやすいですね!
14.打ち木/木づち
菱目打ち、ハトメ抜きなどの打ち具を打つための道具です。
金づちを使うと、打ち具の方がダメージを受けてしまうので、革の作業では木製のものがスタンダードなんです。
ちなみに「打ち木 (写真左)」という道具ですが、木づちと使い方は変わりません。
ただ、持つ長さを変えることで、より繊細に力を加減することができるので、プロの職人ではこちらを好んで使っている人も多くいます。
あまり流通していませんが、ヨコハマセリエではこちらをメインで採用していますよ!
15.ガラス板
革裁包丁で革を漉く際に、下に敷いて使います。
ビニール板では刃が引っかかってしまうため、上手に漉くことができませんし、直接革のギン面(表面)が触れると、革を傷つけてしまう恐れがあります。
必ずガラス板の上で作業します。
レザークラフト専用として売られているものは角が丸くなっていて、ケガなどの心配もありませんのでご安心下さい。